写真の仕事をしているワケ vol.3「道具が写真へ。 ウエディングカメラマン時代。」

はじめは、写真を重視したい二人のためのウェディングプロデュースをする、
というのが一番の目的でした。
結婚式当日ってスケジュールがぎっしり詰まってしまっていて、
写真をゆっくり撮れる会場は、なかなかありません。
もちろん、与えられた時間の中で撮影するのが、私たちの役目でしたが、
ゆったりと時間を取ることによって生まれる写真は、一生に一度のウェディングの写真として、何ものにも代え難いものがあります。

ウエディングカメラマン時代

そういう意図で撮影会社に入りましたが、プロデューサー時代から写真にも興味があった私は、人員不足だったこともあって、カメラを持って練習し始めました。
Myカメラも買い、ウェディングの撮影にも同行し、サブカメラマンとして撮影しました。

そうしたところ、撮った写真がなかなかいい!

ウェディングの現場を表も裏も知っていて、撮影シーンを見ていたのはもちろん、
どういうシーンで新郎新婦がどういう顔をするかも知っていた私。
撮影するポイントと絵は、撮る前からイメージできていたのです。
そこに、技術をくっつけたわけです。
練習に2回行ったあと、異例の早さでのデビューとなりました。

男っぽいところもありますが、意外と女子な私(笑)は、結婚する女性が求める写真、そしてうれしい気持ちを、同じように感じることができました。
ある新郎に、「Ryokoさんの写真は、幸せになりたい願望が詰まってる」と言われたことがありましたが、ウェディングのシーンの中で心が動かされるポイントがあって、そしてそれをどうしたら、1枚の中に表現できるか、そんなことを無意識にやっていたようです。

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当時、ゼクシィに掲載された一枚

最高にきれいに写った花嫁の1ショット、そして幸せな二人の空気が伝わってくる2ショット、これを必ず撮影して、そのあとの結婚生活でなにかあったときも、初心に返れるきっかけになる写真を全てのカップルに渡したい、そう思って毎回撮影していました。

このとき、私にとって、人に喜びや充足感、安らぎを与える道具が、
写真になったのでした。

3年くらい経った頃には、社長とは違うテイストの写真を撮る私を指名してくれたり、指名料を払って依頼してくださるカップルも増えました。
しまいには社長も、ウェディングはRyokoのほうがうまい、日本のウェディングカメラマンで10本の指に入る、と言ってくれてました。(注※当時の話です~)
司会者さんやお花屋さんなど、ウェディングのプロの方が、利益抜きで、お客様を紹介してくださったりということも多くなっていました。

→vol.4「スタジオ撮影の楽しさ♪」